餡は丹波の大納言を使い、どらやき専用に炊いたもの。小豆の風味を大切にしながら少しゆるめに仕上げた餡は、皮と一緒に口に入れたときに違和感がないよう、細心の注意を払って作られています。
皮は長野県産小麦と飯山みゆき卵、砂糖をベースに、隠し味としてはちみつと小布施牛乳を加えるのが、たむらのこだわりです。均一に熱した鉄板に生地を落とし、ぷつぷつしてきたら生地を返すタイミング。職人の目で一枚一枚確認しながら、コテで素早く返していきます。焼きムラのない綺麗な面が表に返った瞬間、皮がふわっと膨らむのが良い皮の証で、ふっくら「もちふわ」の皮が焼きあがります。
手早く焼かれた皮は2枚でだいたい35g〜40g。そこに餡を同量挟んで、1個75g前後にするのがたむら流。皮と餡が1対1のバランスで完成するのが、もっとも美味しい「どらやき」だと考えています。手にした時のしっとりとした感触、口にした際の餡と皮の絶妙なハーモニーをぜひ味わってください。